The Essentials of Science and Literacy
この1か月間、大学の同僚と表記の本をテーマに読書会を行いました。
Karen Worth他・Heinemann2009で、著者たちはEducation Development Center, Incというところに所属している人たちです。
この本の最後の「Conclusion」に次のように書いてあります。(同書p.92)
探究をベースとした科学は、生徒のライティングに本物の内容を提供してくれます。探究活動を行って集めたデータを利用して、ライティングプログラムで教えられたやり方をもとにしてノートに記録をしたりするときに、生徒はそのプロセスと内容についてオーナーシップを感じることができるのです。
生徒は直接行った探究活動について書くとき、その分野や、読者、どんな情報をそこに含めるか、そしてどのようにして自分の考えを述べるのかについての選択権をもつことができるのです。同時に、それによって、彼らは科学の知識や書き手としてのスキルを高めることができるのです。
学ぶ対象が「本物の内容」であるということがまず重要です。教科書に書いてあることをカバーすることが主なのではなく、探究を基礎とした学習活動のなかで、本物の科学者と同じように学んでいく点が何よりも魅力的です。ですから、ノートの記入も自分が見出だした主張を裏付けるようなデータをきちんと記録しておく、サイエンスノートブックなのです。
そして、科学の知識を深めると同時に、「書き手としてのスキルを高める」という点も良い点です。このようなやり方こそ、「言語活動と各教科の連携」です。
また、この本の第1章には探究学習のサイクルとして次のような図が紹介されています。
この頭のところにある「Engage」は、このブログのパートナーに教えてもらったことなのですが、「夢中になって取り組む」というイメージが最もよい訳語だと思います。子どもたちが「夢中になって取り組む」ような学習が、多くの教室で展開されるように、この考え方が理解されていくとよいと思います。